ツール概要
サービスの使いやすさや課題を、利用者の操作行動から明らかにするユーザビリティテストの実践ガイドです。ユーザビリティテストを実践し、改善につながるための検証の進め方を、計画・準備・実施・分析のプロセスに沿ってまとめています。
利用者・活用シーン
画面設計後の仮説検証、リリース前の品質確認、問い合わせが多い箇所の見直し、プロトタイプ段階の改善など、幅広い場面で活用できます。利用者が実際に迷う箇所や誤操作しやすい箇所を早期に把握し、改善につなげたい場面に最適です。
ツールレベル
中級
ツールレベルとは ・初級:特段の事前学習を要さず、本実践ガイドの学習のみで活用可能 ・中級:関連フレームワークについて別途研修等により学習済みであることが前提 ・上級:関連フレームワークをすでに実践済みであること、又は、個別の知識領域に関する高度な知見があることが前提
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前提・留意事項
サービスデザインの基礎的理解があるとよりスムーズです
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■ 意義・特徴
行政サービスは要件の複雑さから、設計段階では利用者の実際の操作や理解のされ方を予測しにくい場合があります。こうした見えにくさがもたらす使いづらさを早期に把握し改善につなげるための手法をまとめたのが本ガイドです。
ユーザビリティテストとは、サービス開発/改善において、テスターに実際の操作タスクを行ってもらい、迷いや誤操作を観察することで改善点を見つけるフレームワークです。本ガイドで扱うユーザビリティテストは、利用者の行動や感じたことを丁寧に読み取る質的調査(インタビュー)の考え方に基づいています。
ユーザビリティテストを通じて、利用者が実際に操作する様子を観察することで、次のような効果が得られます。
迷いや誤操作のポイントを、設計者では気付きにくい“実際の利用行動”から把握できる
改善点を事実にもとづいて整理でき、関係者間で改善の必要性を共 有しやすくなる
開発段階の一環としてテストを実施し改善することで、リリース後の問い合わせなどを軽減できる
利用者中心でサービス品質を高めるための、行政実務に適したシンプルで再現性のある検証フレームワークです。
なお、本ガイドは、東京都デジタルサービス局が頒布している「東京都ユーザーテスト実施手順書」で紹介されているユーザビリティテストの手順を行政職員一般向けに再編集したものです。
■ 使い方
ユーザビリティテストは、サービスの企画・設計・改善に関わる行政職員が中心となって実施することを想定しています。特定の担当者だけでなく、企画担当、業務担当、システム担当など、サービスに関わる関係者が役割分担しながら進めることで、検証結果をその後の改善に 活かしやすくなります。実施タイミングとしては、リリース直前のβ版に対して導入することを推奨します。
また、ユーザビリティテストは、大掛かりな調査として構える必要はなく、少人数・短時間での実施から始めることができます。利用者役の参加者数名と、進行役・観察役といった最小限の座組でも、十分な気づきを得ることが可能です。
(ワークの流れ)
1. テスト計画
テストの目的を明確にし、検証したいポイントを整理します。また、この時点でテスト方法の決定とテスターの確保なども行います。
2. テスト準備
テストシナリオとタスク(テスターに依頼する操作)を作成します。テストに利用する機器(パソコンやスマートフォンなど)などテスト当日の準備も進めます。
3. テストの実施
4. テスト結果の分析
行動の記録をもとに課題を抽出し、解決策をまとめます。その際、重要度や頻出度に応じて優先順位をつけることが重要です。
(利用する教材)
特になし
■ 実績・有用性
ユーザビリティテストは、以下の取り組みにおいて、利用者が迷いやすい箇所や説明不足の部分を早期に発見し改善につなげることで、サービス品質の向上に寄与しました。
各取り組みの詳細は「東京都サービスデザインガイドライン事例集」を参照ください。
東京都交通局電車部営業課による、定期券Web予約システムのサービス開発
東京都主税局総務部総務課による、租税教育用のゲームコンテンツの制作
東京都デジタルサービス局総務部デジタル人材戦略課による、東京のデジタル人材の採用情報を一元的に発信するウェブサイトの新設
東京都デジタルサービス局デジタル戦略部デジタル改革課による、東京都契約請求システム(KSS)の構築
■ 次のステップ
(参考文献)
■ 脚注・用語解説
タスク:テスト参加者に操作してもらう具体的な行動指示
掲載年月日
2026年2月
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